投資はいつ始めるのが得？
最近お客様に投資の話をさせていただく中で、よく↓のようなご意見をお聞きします。
「今はコロナバブルだと言われているので、今から投資を始めるのは損なのでは？バブルが崩壊して株価が底を打ってから始めたほうが得なのでは？」
確かにごもっともなご意見です。私もコツコツ投資を継続中ですが、「バブル崩壊まで一時投資をストップした方が得かも？」と思うこともあります。そこで、実際過去のデータを元にシミュレーションしてみました。
↑のグラフは、全世界株式（MSCI ACWI）の直近30年分のチャートです。ではこの30年間で、一番の大暴落はいつでしょうか？
正解は、2008年のリーマン・ショックです。ご覧のように、リーマン・ショックは2007年10月から約一年かけて株価が半値以下に下落するという、この30年で一番の大暴落です。
では次の①〜③の中で、一番資産が増えるのはどれでしょうか？
① 暴落前の2007年10月から投資※をスタート
② 暴落後の2009年1月から投資※をスタート
（2007年10月〜2008年12月は毎月100ドル定額貯金）
③ 暴落前の2007年10月から毎月100ドル定額貯金
※毎月定額100ドル分、継続して全世界株式（MSCI ACWI）を積立購入
ポイントはスポットで買うのではなく、毎月定額を継続して購入（いわゆるドルコスト平均法）することです。正解は↓。皆さんも少し考えてからスクロールしてみて下さい。
正解は、暴落前から投資を始めた①です。私も最初は暴落後から投資を始める②が一番増えると思いましたが、意外なことに暴落前から投資を始めた①が一番増えるという結果になりました。
最初の数年はやはり②の方がリターンが大きいのですが、約5年目からは①の方がリターンが大きくなり、最終的には約12年で
① 27,359ドル（年利約5.4%・最終収益約172%）
② 25,896ドル（年利約4.8%・最終収益約163%）
③ 15,900ドル
という結果になります。スポットで買った場合だと株価が戻るまでに約7年かかるところが、定額積立購入だと約3年で早くも元本に戻してるのもポイントです。
つまり、「仮に今がコロナバブルで年内にでもリーマンショック並みの大暴落があったとしても、長期で見れば今から投資を始めたほうが得」ということです。そしてもう一つ重要な点は、「投資をせずに金利ゼロで貯金するのが一番リターンが少ない」ということです。
決して無理に投資を勧める気はございませんが、投資を始めたいけど踏ん切りがつかないという方には参考になるデータではないでしょうか。
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