103万円か!?130万円か!?
個人年金を受け取ったら扶養から外れる?
大淀支店の土屋です。先日、個人年金をご契約いただいているお客様で、お支払いの満期(年金の受け取り開始)を迎える方のお手続きをしていたときのお話です。
契約者が奥様で、受け取りも奥様になっていたのですが、同席した旦那様から
「この年金受け取ってしまったら、扶養から外れてしまうんじゃないか?」
とのご質問をいただきました。
年額388,900円もらえる!加給年金とは?
旦那様はすでに65歳以上で退職されていたので、何の扶養のことなのか最初は分からなかったのですが、お話を伺うと、奥様が個人年金を受け取ることで、ご自身が受け取っている厚生年金の加給年金の支払いが停止されることを心配されていたとのことでした。
加給年金について簡単に説明いたしますと、
『厚生年金に20年以上加入してた方が、65歳以後の老齢厚生年金を受けられるようになったとき、その方に生計を維持されている一定条件の配偶者または子がいるときに加算される、厚生年金の扶養手当的なもの』
になります(詳しくは日本年金機構のHPでご確認下さい)。
この金額が結構大きくて、昭和18年4月2日以後に生まれた方ですと、年額388,900円(2022年4月時点)になります。
で、加給年金の支払要件に「その方に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるとき」というのがあるので、お客様は、
生計を維持されている
↓
扶養の範囲
↓
奥さんの年収103万 or 130万以下じゃないとダメなのでは?
↓
奥さんが個人年金受け取って、パートの収入と合わせて103万 or 130万超えてしまうと、388,900円の加給年金を受け取れなくなってしまうのでは?
と思ってしまった訳です。
加給年金をもらえる条件は?
確かに年間何十万円かの個人年金受け取ったせいで、年間388,900円の加給年金を受け取れなくなってしまっては元も子もありません。
私も即答できなかったので調べ見てみたのですが、日本年金機構の言う『生計維持』の収入要件は、103万でも130万でもなく、『前年の収入が850万円未満であること』でした。
その旨お客様に説明し、安心して個人年金を受け取っていただけることになりました。
保険は受け取るときも大事!
このように、保険は受け取るときの出口対応も非常に大事です。受け取り方も、基本的には一括での受け取りより5~10年などの分割での年金受取の方が受け取り総額は多くなりますが、受け取る方の収入と税金の加減によっては、一括で受け取ったほうが有利な場合もございます。
個人年金の受け取りでお困りのことなどございましたら、是非とも弊社までご相談下さい!
弊社では、保険はもちろん、保険以外のおカネのことでもお客さまをサポートし、お客さまに万全の安心をお届けいたします!