30代が被害最多!三重県でも他人事ではない特殊詐欺
大淀支店の土屋です。本日は、三重県内でも多発している特殊詐欺についてお話いたします。
三重県の現実─1年間で被害件数851件・被害額約52億円
令和7年(2025年)の1年間で、三重県内ではこれだけの被害が確認されています。
| 種別 | 認知件数 | 被害額 |
|---|---|---|
| 特殊詐欺(オレオレ・架空請求等) | 487件 | 約18億円 |
| SNS型投資詐欺 | 226件 | 約21億円 |
| SNS型ロマンス詐欺 | 136件 | 約13億円 |
| 合計 | 851件 | 約52億円 |
さらに2026年に入ってからも被害は加速中。直近の2026年4月だけを見ても、県内でこのような被害が確認されています。
・ 四日市市・50代男性:SNS投資詐欺で約1,070万円
・ 紀宝町・80代女性:「あなた宛ての荷物が〜」という電話で約1,730万円
・ 津市・70代男性:SNS型投資詐欺で160万円
・ 松阪市・70代女性:PCの偽警告(サポート詐欺)で約500万円
これは四日市・津・松阪・鈴鹿・紀宝──三重県のあらゆる地域で日々起きている現実です。
「高齢者が狙われるもの」という誤解 ─ 実は主役は30代
多くの方が特殊詐欺を「高齢者の問題」と捉えがちですが、三重県警察の最新データ(令和8年2月末現在)は、その常識を覆します。
三重県内の特殊詐欺被害者の年代別構成比
| 年代 | 割合 |
|---|---|
| 30代 | 20.8%(最多) |
| 70代 | 19.0% |
| 50代 | 15.5% |
| 40代 | 10.3% |
| 65〜69歳 | 10.3% |
| 80代以上 | 6.9% |
| 20代 | 6.9% |
最も被害が多いのは30代で、70代を上回っています。20〜50代も合わせると、50代以下の現役世代で被害全体の半数以上を占めているのです。
実際、2026年4月に三重県内で確認された被害の中には、こうしたケースがあります。
・ 四日市市・40代男性:SNS投資詐欺で約1,550万円
・ 四日市市・20代男性:ニセ警察詐欺で約390万円
・ 松阪市・40代男性:SNSの副業広告から誘導され130万円相当
・ 津市・20代男性:マッチングアプリ起点のロマンス詐欺で190万円
若い世代・現役世代が狙われる手口には特徴があります。
- 副業・資産形成への関心を利用した投資詐欺
- マッチングアプリ経由のロマンス投資詐欺
- 「あなたの口座が犯罪に使われている」というニセ警察詐欺
いずれもスマホとSNSを日常的に使う層を狙った新しい手口です。
特に警戒すべき「ニセ警察詐欺」 ─ 被害額660億円、最大の脅威
中でも、今もっとも急速に拡大しているのがニセ警察詐欺です。2025年1月から警察庁が独立して集計を始めたばかりの新しい類型ですが、その勢いは凄まじく、2025年9月末時点で全国の被害件数は約7,600件、被害額は約660億円に達しています。これは特殊詐欺全体の被害額の約3分の2を占める、文字通り「最大の脅威」です。
そして被害者の年代分布が、この手口の特異性を物語っています。2025年7月末時点(累計)の全国データでは、30代が1,185件で最多、次いで20代が1,027件。この二つの世代だけで被害全体の約4割を占めているのです。
手口は年々巧妙化しており、もはや「知っていれば見抜ける」レベルではありません。
・ 実在する警察署の電話番号を偽装表示させて着信させる
・ 「+」から始まる国際電話番号(末尾「0110」など)で、警察署からの電話を装う
・ SNSやビデオ通話に誘導し、画面越しに偽の警察手帳や逮捕状を提示する
・ 「逮捕を免れるには全財産を調べる必要がある」と言い、全額の振込を要求する
・ 「捜査情報だから家族にも話してはいけない」と被害者を孤立させる
警察庁も事態を重く見て、2025年11月17日にニセ警察詐欺専用の特設サイトを立ち上げ、異例の警鐘を鳴らしています。

ただ、覚えておくべきことは、実はたった一つです。
警察が電話・SNS・ビデオ通話でお金を要求することは、絶対にありません
「逮捕」「口座凍結」「捜査協力」といった言葉が電話で出てきた時点で、それは100%詐欺です。一度電話を切り、自分で調べた番号で警察相談専用電話(#9110)や最寄りの警察署に折り返してください。着信番号や相手に教えられた番号は、偽装されている可能性があります。
「これは親世代の話」ではありません。むしろ今、最前線で狙われているのは自分とその世代なのです。ご両親に注意を促すと同時に、ご自身にも当てはまる話として読んでいただきたいと思います。
なぜ「普通の人」が騙されてしまうのか
「知らない人からの投資話なんて、怪しいに決まっている」──その感覚自体は正しいものです。しかし、現代の詐欺師はそのような単純なアプローチはしません。
① 数か月かけて「知り合い」になる
最初は投資の話など一切しません。趣味の話、日常の愚痴、励ましの言葉。数週間〜数か月のやり取りを経て、被害者は「知らない人」ではなく「信頼できる知人」だと感じるようになります。
② 脳の正常な働きを悪用する
人間には「一度信じたものを疑いたくない(確証バイアス)」「ここまで投じた時間やお金を無駄にしたくない(サンクコスト)」「今を逃したくない(FOMO)」という自然な心理があります。詐欺師はこれらを熟知したマニュアルで接触してきます。
③ 相談できない状況を作る
「守秘義務がある」「家族に話すと特典が無効になる」といった言葉で被害者を孤立させるのが典型。気づいた時には、冷静に意見をくれる人が周りにいない状態になっています。
つまり、これは「情報弱者が騙される事件」ではなく、誰の脳にもある機能を狙い撃ちにする犯罪なのです。
今日から実践できる「3つの防衛線」
① 24時間ルール
「今すぐ」「今日中に」と急かす話は100%疑う。 本物のチャンスは一晩経っても消えません。
② 第三者相談ルール
10万円以上の支出を伴う話は、必ず家族か第三者に共有する。 迷った時の電話一本で、何百万円もの資産を守れます。
・ 警察相談専用窓口:#9110
・ 消費者ホットライン:188
・ 三重県警察本部:059-222-0110
③ 家族共有ルール
ご家族にこんな変化はありませんか。該当したら、責めずに「最近、詐欺が多いらしいね」と声をかけてみてください。
- スマホを隠すように使う時間が増えた
- 投資・暗号資産の話題が急に出るようになった
- 「先生」「アドバイザー」など新しい知人の話が頻繁に出る
最後に──保険ではカバーできない損失だからこそ
火災や事故と違い、詐欺被害は保険で取り戻せません。だからこそ、事前の「備え」と「知識」が唯一の守りです。
私たちは保険のプロとして、お客様の資産をあらゆる角度からお守りしたいと考えています。ご家族でこの記事をぜひ共有していただき、「うちは大丈夫」ではなく「うちも気をつけよう」という会話のきっかけにしていただければ幸いです。
弊社では、保険はもちろん、保険以外のお金のことでもお客さまをサポートし、万全の安心をお届けいたします!
本記事のデータ出典:三重県警察「安全安心ニュース」(令和8年2月末現在)、警察庁SOS47 発生状況、三重県警察 事件事故情報ページ

